冬来りなば 春遠からじ・・・か
やがて冬枯れのフキの根元には、はや春を告げるフキのとう

2012.12.06

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春野菜の天ぷら具材から逃れて病院の花壇で生き延びたフキのとうの末裔。まもなく冬枯れになる株の根元には、幾重もの硬い苞に包まれ、寒さに耐えるようにフキの蕾が早くも顔をのぞかせていました。イメージとしては融け始めた日溜りの雪面に春を待ちわびるように芽をだすフキのとう。もっとも、ここ甲子園では積雪は殆ど望むべくもありませんが。冬将軍が次第にに勢力をためていますが、「冬来たりなば、春遠からじ」の言葉を反芻しつつ、ほろ苦いフキのとうのてんぷらを楽しみに越冬です。
「春の皿には苦味を盛れ」と言います。 苦味は冬の間にたまった脂肪を流し、味覚を刺激し、気分を引き締めて一年の活動をスタートさせてくれるそうです。 冬眠から目覚めた熊は最初にフキのとうを食べるとか。ちょっと出来過ぎたお話・・・。

初冬に味わう このかぐわしき発酵食品
卵巣は鮮やかな紅葉色・・・

2012.12.03

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東のくさや、西の鮒ずしと言われ、臭いの強い発酵食品で有名な近江の特産物の鮒ずしを大津で戴きました。生産者により、あるいはその年どしの出来具合で臭いや味わいは大きく変わるということでしたが、頂戴した鮒ずしは考えていたほど酸味や臭いは強くなく戴きやすく、紅葉にも似た鮮やかな色の腹子(卵巣)は口に含むとまったりと、ブルーチーズのような食感でした。ネギやミョウガなど香味野菜とともにお椀にフナずしを入れてお湯を注ぎ、さっぱりとしたお吸い物としてもいただけるそうです。春さき、琵琶湖の固有種ニゴロブナのメスの卵巣以外の内蔵を口から抜き去り、塩漬してお盆の頃に取り出し、ほどよく塩抜き。それからご飯粒で本漬けし、空気を絶って乳酸発酵させ晩秋から初冬には食べ頃となるそうです。酢酸を炊きたてごはんに混ぜる現在の寿司ではなく、寿司の原型、乳酸発酵させ自ら酸味を醸す典型的な「なれずし」のひとつです。
その昔、織田信長とその重臣達を明智光秀がもてなす際、名産品として鮒ずしを出したところ、信長が「腐ったものを出すとは!」と怒り狂い、宴席に座る重臣たちの目前で光秀を足蹴にした‥これをその後も根に持ち、信長を憎んだ光秀は後に本能寺の変を起こしたとの言い伝えがありますが、少し出来すぎたストーリーですね。
発酵臭の強い食品としてスウェーデンのニシンを発酵させたシュールストレミングや韓国のエイの切り身を発酵させたホンオフェが有名ですがこれらの臭いを臭気指数計で測定すると6000~8000Au(Auは臭気の強さをあらわすアラバスター単位)で、一方くさや、鮒ずしはせいぜい400~500Auとのこと。やはり日本人は何事に付け、控えめこそ良けれ・・・ということでしょうか。

昭和レトロなエッチングガラス
大津町家の虫籠窓は改築されてガラス窓に 

2012.12.03

昨日、滋賀県獣医師会のお招きで大津の県民交流センター 「ピアザ淡海」 で講演をしてきました。終了後、市内の古い町家を改造したおでん屋さんでご馳走になりました。上の鮒ずしはこちらのお店でいただいたものです。ところでこのお店のたたずまいは街道沿いに建てられた町家で、高さを抑えた中二階(厨子二階)形式のものです。本格的な二階建てが作れなかったのは「商人や町人が武士を見下ろす」という事が当時、許されていなかったからです。そして中二階は主に物置き部屋や、使用人の寝間として利用されていました。街道沿いに建てられたこうした様式の町家の通りに面した二階の窓はその形が虫かごに似ているので「虫籠窓」(むしこまど)と呼ばれ、明り取りと換気の役目を持つ窓が設えられることが多く、格子の部分は、木材にわらを巻き、防火の目的で土を塗ってさらに漆喰(しっくい)で塗り込めて作られていました。このおでん屋さんの二階の窓ガラスを内側から見ると、エッチングを施した桃太郎や浦島太郎の意匠が見えます。裕福な商家が天井の低い二階の部屋を子供部屋として使うため、おそらく昭和の初期に虫籠窓を取り壊し、子供の目を楽しませるために、この昭和レトロな窓ガラスをはめたんだろうなぁ・・なんて想像をたくましくさせながら鮒ずしで芋焼酎をいただきました。

大馬鹿?大器晩成型なんです
日本料理には欠かせないこの香気

2012.11.11

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実家の庭の柚子が色づき始めました。市販されている実の大きなホンユズ(Citrus junos)とは異なり、小形で比較的早熟性のハナユズ(Citrus hanayu)です。両方ともユズと呼び、混同していることが多いようです。 7~8分黄色に着色したところで収穫すると果汁がもっとも多く、賞味の適期だそうで、さっそくいくつか持ち帰りました。ユズは成長が遅いことでも知られ、桃栗三年柿八年・・・ここから先は地方により多くのバリエーションがありますが、ユズが出てくる場合には、「ユズは九年でなりかねる」とか、「ユズは遅くて十三年」あるいは「ユズの大馬鹿十八年」などと続きます。このため、種から育てる実生栽培では結実まで10数年掛かってしまいます。大器晩成型なんですね。結実までの期間を短縮する為、カラタチを台木として接木することにより数年で収穫可能になるということです。少し早いですが冬至に浸かるゆず湯は良いものですね。「冬至に柚子湯」の由来は、冬至(湯治)に 柚子(ゆうづう)融通・・・ ”お湯に入って健康になって融通よく暮らそう”という単なるダジャレだそうで、有難い由緒があると思っていたのにちょっと残念。
 爽やかな香気を放つ果実の表皮は雑煮の薬味に欠かせません。また果実をくり抜いて作った柚子釜に紅白なますを打ち込むと正月おせちが一段とグレードアップします。しかし、はや、おせち料理のことを考える季節になりました。今年も残すところ ひと月半、今朝は急に冷え込み、ダウンジャケットを引っ張り出しました。

エストロゲンと鬼子母神
このさわやかな酸味は・・・

2012.10.26

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ザクロの種子油に女性ホルモン活性があることがわかり、この活性は乾燥種子100g 中にわずか1mg 含まれるエストロンによることが明らかにされました。更年期障害や乳癌などに対する効果が期待され、一時メディアで反響を呼びましたが、エストロンの含有量が微量であること、エストロンの生理活性はエストロゲンの約10 分の1しかないこと、さらに経口摂取してもエストロンは肝臓ですぐに代謝されてしまうことなどから、実際の効果は残念ながら疑わしいようです。ザクロジュース(グラナデン・シロップ)で若返りはムリ・・・・かな。
ところでザクロと言えば鬼子母神像ですね。子供を抱き、右手には吉祥果(ザクロ)を持っています。ザクロは人肉の味がすると言われ、鬼子母神が他人の子を食べるのを止めさせるためにお釈迦様が与えたということです。ゾクッ・・・このさわやかな酸味が?おどろおどろしい話を作るものですね。しかしこの話もあとづけとの説が強いらしいです。ザクロの名誉を守るために一言、口添えさせていただきました。

こんな小春日和の穏やかな日は
秋桜の咲く武庫川河川敷

2012.10.23

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小春日和の昼休み、武庫川河川敷のコスモス畑を見に出かけました。抜けるような青空を背景に、3色の秋桜が見事でした。花言葉は通常一つの花にひとつ与えられていますがコスモスはその花の色により花言葉が違います。白は「乙女の純潔」、赤は「乙女の愛情」です。そして園芸品種で品種改良で人間が作り出した柿色のコスモスの花言葉はその素性とはうらはらに「野生の美」だそうです。最近出回っている園芸品種で深い紫色、ちょっと見た感じは黒いコスモスがあるのをご存知ですか?この黒いコスモスの花言葉は・・・「恋の終わり」。コスモスの原産地はメキシコの高地です。河川敷や休耕地にこうした外来植物を群生させるのは自然の植物生態系を乱すという考えもあるそうです。
汗ばむ陽気のもと散策しながら、つい口ずさんでしまうのはやはり山口百恵ちゃんの「秋桜」

              ♪こんな小春日和の穏やかな日は
               あなたの優しさが浸みて来る
               明日嫁ぐ私に 苦労はしても
               笑い話に時が変えるよ
               心配いらないと 笑った

明日は二十四節句の「霜降」・・秋の嵐が去り、今秋一番の冷え込みだそうですよ。厚めの上着をそろそろ出しましょうかね。

アロマとノド越しすっきりの苦味
ホップの鞠花(まりはな)

2012.9.26

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ホップを収穫しました。ホップは、穏やかに気持ちを落ち着かせるハーブとして古い歴史をもち、雌雄異株で雌株は松かさ状の「球花」をつけます。雌花は成熟と共にホウのつけ根に黄色い油滴状のルプリンと呼ばれる粒が形成されます。このルプリンには、ビールの苦味のもととなる樹脂や、香りの成分の精油が含まれており、これらの成分がビールの苦味と爽快な香りを生み、ビールの泡持ちを良くしてくれます。また、過剰なタンパク質を沈殿させる作用でビールの濁りを取り除く作用もあります。更に、雑菌の繁殖を抑え、ビールの腐敗を防ぐ作用もあるので、輸出用のものには通常のラガーよりたくさんのホップをきかせたということです。

かなとこ雲
成層圏で頭打ちの入道雲

2012.8.10

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ウィンドサーフィンの帰り道、甲子園浜大橋の上から裾を夕日に照らされた巨大な「かなとこ雲」を目撃しました。右側にいくつか小さめの積乱雲が見えますが、左端の成長しきった巨大な積乱雲の最上層部は平坦になり、金属加工に使う「かなとこ(鉄床:アンビル)」のような形になっています。積乱雲の上方への成長が続き、成層圏の下にある高度約17,000mの対流圏界面と呼ばれる面に達すると、積乱雲の中にある上昇流はもはや成層圏には入り込むことができません。でも下からは上昇気流で次々と水蒸気が供給されてくるため、行き場を失った水蒸気は対流圏界面の下で横に広がるしかなく、このような形になるのだそうです。夏の高校野球@甲子園も2日目を迎え、お盆を前に連日暑い日が続きます。

ホオズキ(鬼灯)は精霊の道しるべ
子供の素朴な玩具だったあの頃

2012.8.01

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日本の仏教の習わし、お盆には、ガクに包まれたホオズキの果実を死者の霊を導く提灯に見立て、枝付きで精霊棚(盆棚)に飾ります。ホオズキは「鬼灯」と書きますが、中国語で小さな赤い提灯を意味するそうです。中国語では鬼灯の他、「酸漿」「金灯」「錦灯籠」などとも言い、英語では Chinese lantern plant と呼ばれています。ナス科植物の例に漏れず、いずれの品種にも微量のアルカロイドが含まれています。特に根には子宮の収縮作用を示すヒストニンという物質が含まれており、江戸時代にはホオズキの根を堕胎剤として利用した記録もあるようです。妊娠中の女性はご注意。ところで今、ホオズキを鳴らせる子供はいるでしょうか。
指先でよ~く揉み、柔らかくしてヘタの部分から中身を注意深く取り出すんだよ。ヘタの輪っかを壊すとうまく鳴らないよ。
「鬼灯の種ぬき 婆に教えられ」
私にホオズキの種抜きを教えてくれた母も今年92歳。猛暑に水切れした庭の鬼灯にそっと水遣りをしていることでしょう。盆には顔を見に行ってきましょうかね。

ノリウツギ(糊空木)の花
園芸品種 「ライムライト」

2012.7.30

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枝の髄が中空の樹は一般に「~ウツギ」の名を持つことが多いですね。タニウツギ、バイカウツギ、ドクウツギ・・いずれも枝や幹の髄は空洞です。ノリウツギ(糊空木)はその名の通り、樹皮の内皮をはいで水につけておくと粘液が出てくるそうで、これを和紙を漉(す)く際、糊として使ったのが名前の由来です。和紙は、楮(コウゾ)を原料にして作られますが、このノリウツギで作った糊(のり)を混ぜることで漉(す)いた紙同士がくっつかなくなる特性が重宝されました。材は白く光沢がありきわめて硬いので、杖や傘の柄、鉄製のクギが無い頃は釘材などに使われたほか、根から作られるパイプはサビタのパイプとして愛煙家の間では珍重されました。花(実際は花弁ではなく萼ですが)は枯れてからも茶色くなって翌年まで残るため、和歌山県の山間部では娘を嫁に出すときには「ノリウツギの花が無くなるまで帰るな」と言って送り出す地域があるそうです。ひと昔前の日本人が次世代に対して伝えたい気持ち、親として凛とした躾の心を感じて、思わず背筋が伸びますね。

保存食といえばこれ
正統派梅干し作りに挑戦しました

2012.7.18

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降圧剤を服用する身で塩分賞賛はないと知りつつ、近頃の梅干しは、減塩タイプが多く、何だか物足りない感じを受けるのは私だけでしょうか。減塩梅干しは、製品にする前に水にさらし、塩分を減少させその後、アミノ酸、甘味料など調味料で味付けをしたものです。伝統的製法によって製造された梅干しを「梅干」、さまざまな調味料で味付けされたものは「調味梅干」と表示するようJAS法で義務付けられているそうです。ところで減塩梅干や調味梅干は、塩分が少なくなることで保存性が下がります。正統派梅干しの現存する最古のものは、奈良県の家庭に伝わる梅干しで、天正4年(1576年)に漬け込まれたものが良好な状態で保存されているそうです。430年前の梅干し!驚異ですね。今年、初めて本格派の酸っぱ鹹い梅干し作りに挑戦。入梅の頃ゲットした見事な完熟南高梅4Lサイズを塩漬けし、梅酢が上がってきた後に赤シソの葉で色香を移しました。梅雨明けの晴天の日を選んで3日間、お天道さまの力でパワーを注入開始!

翡翠色のレースと夜間だけの芳香
その芳香に誘引されるのは蛾

2012.6.18

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6年前に導入したカトレア近縁洋蘭の原種 リンコレリア ディグビアナ(Rhyncholaelia digbyana)です。花上がりがあまり良くない品種として知られているため、中でも比較的花をつけやすい個体の”ミセス チェイス”を選びました。しかしただただ株分けを繰り返すじっと我慢の6年間、今年ようやく2株が初花をつけました。繊細なレースのような花弁(リップ)が特徴的です。この形質は強く遺伝するので園芸品種のカトレアのリップに細かいフリルをつけるための交配親として用いられています。花彩は翡翠を思わせる透明感のある白緑色で初夏にふさわしい清涼感を感じさせてくれます。一般に白花、緑花など地味な原種洋蘭は昼間は色で勝負できないため、夜間に香りで昆虫(主に蛾)を誘引します。昼間は地味な白色も夜間は昆虫に認知されやすいのでしょう。夕方から夜にかけて、なんともいえない良い香りを漂わせ、一輪で部屋中が香るほどです。この香りはなんと表現すれば良いのでしょうか。甘い柑橘系?沈丁花のような芳香?そうですね。文字で表現するのは所詮、無理ですね。夏花ですので花命は2週間と短かめです。待合室に飾りました。この香り体験ご希望の方は2週以内の夜にお越しください。メキシコ原産です。

姫睡蓮と緋メダカ
日本は羊、エジプトは媚薬

2012.5.10

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GWの前半は晴天で気温がグングン上がり、夏日になりました。おかげで春先までひっそりしていた睡蓮鉢に姫睡蓮の小さな新芽が一斉に芽吹きました。メダカほどの大きさです。写真は園芸品種ですが日本に生育する原種は温帯性睡蓮のヒツジグサ(未草)の1種類のみが知られています。白い花を午後、つまり「未の刻」あたりに咲かせることからその名が付けられましたが、熱帯性睡蓮の中には逆に夜間に開花し、午前中に花を閉じるヨザキスイレンもあります。ナイル川に群生し「ナイルの花嫁」と讃えられ、現在もエジプトの国花とされています。ところでこのヨザキスイレンの花を食べると、催淫作用あるいは幻覚作用を発現するらしく、媚薬の原料として用いられたとか。真偽のほどは不明です。試される方はあくまで自己責任で願います。そんなことを知る由もないメダカは鉢の中でスイスイ泳いでいると可愛くもあり、睡蓮の静とメダカの動がとてもよいコントラストで見る者を癒してくれます。

ふきのとう
フキは拭きか? 塔をたてる雌花、用済み後は萎れる雄花 

2012.3.10

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フキは雌雄異株の植物なのでその花茎であるフキノトウにも雌雄の別があります。雌の方は花が終わると茎が高く伸びて、いわゆる「トウが立つ」状態になって、白い綿毛のある種子が風で飛ばされて散るようになります。雄の方は余り高くは立たず用が済むとそのまましぼんでしまいます。交尾後、雌に食べられるカマキリほどではないけれど、ちょっと物悲しい。
さて、フキの名の由来については諸説紛々です。江戸時代の儒学者、新井白石の説は「フキはフブキの略で、フブキとは茎を折った時、繊維が糸のように出てくることをさす。」と言っています。一方、国語学者、金田一春彦の説では対馬のある部落のトイレにトイレットペーパーの代わりに新しいフキの葉が前の方に置いてあり、使用済みのフキの葉が捨ててあったのを見てフキは「拭き」からきていると言っています。春を告げるフキも「拭き」ではいささか幻滅ですね。

月がとっても青いから
遠回りして帰ったスズカケの並木路は・・

2012.2.21

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菅原都々子さんのロマンチックなヒット曲「月がとっても青いから」

庵点.JPG月がとっても青いから 遠廻りして帰ろう 
あの鈴懸の並木路は 想い出の小径よ
腕を優しく組み合って 二人っきりで サ、帰ろう・・・

スズカケノキ(プラタナス)の「スズカケ(篠懸)」とは、山伏が篠(しの)で傷つかないように着る麻の衣のこと。篠(しの)は、尖った細い竹など藪の植物を指します。そして「篠懸」には胸にボンボンが数個ついていますよね。これに似た果実をつけることから、スズカケノキの名前がつきました。な~んだ「鈴」じゃないのかと、ちょっと興ざめした方もおられるのでは?山伏にロマンチシズムは感じませんからね。スズカケノキは古くから知られており、古代ギリシャの哲人たちが瞑想した学林の樹であり、アテネのアカデミーにも植えられていました。晩年、医聖ピポクラテスもスズカケの木陰で弟子達に医学を説いたといわれています。日本赤十字社の創立100周年を祝して、ギリシャ赤十字社から記念樹として「ピポクラテスの木」が寄贈されました。ピポクラテスの故郷、コス島の中心広場にある大きなスズカケノキから採られた種子と若木が送られ、全国の医療関係施設に分与されたということです。そういえば大病院の玄関、前庭などでよくみかけますね。冬空を背景にしたスズカケノキ。震災以来1年ぶりに訪れた学会場パシフィコ横浜の近くにある横浜赤レンガ倉庫前で撮影しました。

第二回 兵庫県開業獣医師会臨床研究会
舞子ビラホテルで開催

2012.2.12

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2月12日、兵庫県開業獣医師会主催の第二回臨床研究会が明石海峡大橋のたもとにある舞子ビラホテルで150名を超える参加者を得て開催されました。東京大学動物医療センターの大野耕一准教授をお招きして、午前中は「嘔吐の薬物療法」についての講演、午後は18題の症例発表が行われました。オブザーバーとして大野先生に加え、大阪府立大学の秋吉秀保准教授も参加いただき、活発な質疑応答がおこなわれました。当院の5名の勤務獣医師も発表をおこない舛方祐子獣医師が優秀演題褒章をいただきました。本研究会は多くの企業の協賛をいただき、発表会場の隣では協賛企業の展示ブースが設けられ、参加者が展示物を実際手に取り、見入っていました。また症例発表会終了後に意見交換会が行われ充実した1日を過ごすことができました。

縁起物
値切るのは野暮? でもお代は・・

2010.01.10

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1月10日、病院のスタッフと本えびすに詣でました。境内の出店であつかう縁起物。いつ見てもハデ。これ以上、目を引くデザインと配色はねぇだろうと思います。縁起物の値段をとやかく言うのは野暮ってぇもんですが、いやはやお値が張るようで・・・。お江戸では暮れの酉の市で江戸っ子が縁起物を堂々と値切っておりやす。値切られた店の者は「え~いっ!持ってけドロボウ!」と言って熊手を渡しますが、値切った旦那は「ほい!ご祝儀だ。つりは取っときな」と値切る前の値段以上のお足を握らせ、熊手を肩にかついで悠然と立ち去る・・これがまた粋なんでござんすねぇ。関西には残念ながらこの心意気はござんせん。ごめんなさい。江戸っ子気取らせていただきやした。てやんでぇ・・・あれ?

今年の福娘さん決定!
「ご奉仕」できるのは23歳以下の未婚の女性

2012.01.10

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本えびすに行って来ました。今年の福娘さんは、やや面長でお美しいこの方に決定。
ところで、福娘のアルバイト・・ではない「ご奉仕」というらしいのですが、西宮えびす、今宮えびすでいずれも年齢が18歳から23歳の未婚の女性と設定されています。えっ!なんで24歳はダメなの?なんで既婚じゃだめなの?とヤボな質問はしないことにして、仕事ではなく、あくまで「ご奉仕」なので、条件はそれほどよくないとのウワサです。西宮えびすは具体的な金額を明らかにしていません。今宮さんは15万円と訪問着一着贈呈とあります。いずれも締め切りは11月上旬です。興味のある方はそれぞれのサイトでご確認下さい。
ところで、スタッフから手が触れているとの指摘あり。い~え!彼女が手を添えてくれたのです!

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