障子洗ふ・・・は仲秋の季語
谷﨑潤一郎「陰翳礼讃」に ほの暗い日本間の魅力を再確認

2016.10.21

真夏日が続いた10月も中旬を過ぎるとさすがに朝夕は冷え込んできましたね。障子紙の張替をしました。「障子洗う(障子洗ふ;しょうじあらう)」は仲秋の季語だそうで、昔は井戸端、外水道、田舎では野川や池などに障子を浸して紙をはがし、桟(さん)を洗う風景が見られました。
半透明の和紙を貼った障子は襖と異なり、直射日光を適度にさえぎり、見た目には日当たりの感じを残しながら、日光を遮るという優れた特性をもっています。障子に差し込んだ光は、拡散して部屋全体を均等に明るくします。窓際だけ明るくまぶしく、奥は薄暗いという強いコントラストをなくし、やわらかな均一した光で部屋全体を包み、照明の均質度を高めます。
『もし日本の座敷を一つの墨絵に喩えるなら、障子は墨色の最も淡い部分であり、床の間は最も濃い部分である。私は、数奇を凝らした日本の座敷の床の間を見る毎に、いかに日本人が陰影の秘密を理解し、光と蔭との使い分けに巧妙であるかに感嘆する。』谷﨑潤一郎の随筆「陰翳礼讃」の中で、谷崎は日本の家屋の薄暗さにこそ美があると言っています。

有難う 緑のカーテン
切り株からゴーヤ水は得られませんでした

2016.09.06

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その日の朝まで水遣りしていたのに根元からブッツリ切るのは何とも虚しいものです。一夏涼しく過ごさせてくれて有難う。これも夏の終わりの風物詩と自分に言い聞かせつつ、ゴーヤのグリーンカーテンはずしました。ひょっとして同じウリ科の植物なのでヘチマ水ならぬゴーヤ水(聞いただけで苦そう)出来るんじゃないかと根元の切り口を容器で受けてみましたが、全く得られませんでした。なぜでしょう?

緑のカーテン完成
花より団子も なかなかの出来具合!

2016.07.11

今年も待合室のガラス壁面をおおうグリーンカーテンにゴーヤを育てています。晴天の午前中、待合室は朝の直射日光で室温がうなぎ登り。これがないと暑くて座っていられないほどです。グリーンカーテンの効果はバツグンで空調も2~3℃高い設定でも室内快適です。7月10日に一番成りを収穫し、さっそくゴーヤチャンプルーいただきました。

歩く姿はユリの花とは
        このことかぁ!
微風にそよぐササユリの花が咲きました

2016.06.01

雨上がりの湿度の高い朝、笹ゆりが開花しました。笹ゆりは日本固有種ですが地理的に見て変異が多いユリです。この個体は和歌山県のものですが、葉が細く草丈も1m以上になることから熊野山中に分布するいわゆる「ニオイユリ」と思います。夜間に強く香り、網戸を通して部屋の中まで香ります。木々の葉は動かない程度の微風にもゆら~り ゆらり・・・歩く姿はユリの花というたとえも納得です。

マシュマロ原料に放尿
十兵衛くん 化学療法の全行程の1/3終了

2016.05.30

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蒸し暑い朝ですね。散歩先の枝川沿い、タチアオイが満開です。かつては同属のウスベニタチアオイの根から得られるネバネバをマシュマロの原料に用いていたとか・・「葵」とはふつう、この「立葵」のことを指すらしいです「あおい」は、葉がどんどん太陽の方に向かうところから、「あうひ」(仰日)の意味からきているそうです。何となく派手で洋花園芸品種のイメージがありますが、中国原産で奈良時代に日本にもたらされ万葉集にも詠まれる由緒ある花です。十兵衛と零子はそんなことはどうでもよく、おしっこの標的物としか価値を見いだせないようですw

恒例のお花見もチョット湿りがち
病院犬の十兵衛くん 悪性リンパ腫を発症

2016.04.02

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病院犬の十兵衛くん(向かって右)・・胸腔内リンパ節 手拳大に腫大して胸水貯留。悪性リンパ腫と診断されてしまいました。まだ9歳です。さらにもう一度お花見が出来ることを祈りながら、さくら満開の武庫川女子高の校庭へスタッフとお弁当を持ってでかけました。これまで供血50回以上。10リットルもの血液を病気の犬に提供してくれた労をいたわり報ってやりたいと思います。昨日から化学療法が始まりました。楽しい時間が出来るだけ続きますよう!

19年ぶりの快挙!
獣医学術年次大会@秋田で学術学会賞受賞

2016.02.26

昨年9月、近畿地区三学会でノミネートされた当院勤務獣医師の福岡 玲先生が日本獣医師会の学術年次大会@秋田で発表し、全国からノミネートされた22演題から選出され学術学会賞を受賞しました。院長が19年前受賞して以来の快挙です。授賞が明らかになった夜は当然秋田の地酒で祝杯をあげました。

30年ぶりの大寒波襲来!
鼻からツララ

2016.01.25

昨日から南西諸島までも含む日本全域に30年ぶりとも伝えられる大寒波襲来。大陸から太平洋岸にかけて筋状の雲が吹き出しています。天気図を見るだけで寒くなりますね。
庭猫と野鳥の共同水飲み場になっている庭の手水鉢は氷が張り、ツララが・・今朝は氷点下3度。水っぱなも凍りそうです。耳がちぎれそうな感じ、都市部では久しぶりに味わう感覚ですね。
御仏の御鼻の先へつららかな 一茶

おせちは駄洒落と詞遊びの詰合せ
昔は娯楽が少なかった?

2016.01.01

数の子はニシンの魚卵、ニシン(二親)は卵が多い(たくさんの子がでる)ので子宝や子孫繁栄を願う。田作り別名、ゴマメは (五万米)とも呼ばれ、豊作を祈願する。黒豆は 黒く(真っ黒に日に焼けるほど健康に)まめに暮らす。チョロギは 「長老木」「長老喜」「千代老木」「長呂貴」といったおめでたい漢字が当てられ、長寿を願う。エビは腰が曲がるまで長生きしますように。と長寿を祈る。ブリは成長と共に名前が変わる出世魚であることにあやかって出世を願う。鯛はもちろん 「めでたい」の語呂合わせ。昆布は養老昆布=よろこぶで不老長寿とお祝い。
クワイは 大きな芽が出ることから「めでたい」にかけて、出世(芽が出る)を願う。円くかたどった人参は、日の出にんじんと呼ばれ、まんまるは良縁を願う・・・すべて駄洒落か語呂合わせの詞遊びです。まあ昔は娯楽がなかったので致し方なしというところでしょうか。